ケーブルガイ

 
 
<ストーリー>
恋人と別れ、新しい部屋に引っ越すことになった主人公スティーヴン。ケーブルテレビを見ようと配線工(ケーブルガイ)を呼んだ主人公だったが、やってきた配線工チップ・ダグラスは、異常なほど親切な上に慣れなれしかった。主人公は、チップと親しくなっていくが(ほぼチップから無理矢理)、次第に彼の異常な友情愛に飽きれ、疲れ果てていく。そんな主人公に関係なしにチップはカラオケパーティーなどを開催する。
 
 
 
<感想>
100点です。
久しぶりにホラー(グロ系、ゾンビなどの怪物系)でもSFでもない作品を純粋に楽しめました。100点を付けるほどそんなに面白いのかと疑問に思う方もいるでしょうが、チップ・ダグラス(仮名)に感情移入、あるいは人付き合いがうまくいかない人が見れば間違いなく高得点な映画になるでしょう。チップは親知らずな育ちで、ずっとテレビばかり見ていてテレビからすべてを学んだ男です。なのでテレビの世界と現実の世界の融合体の存在で、彼の行動、言動がすべてがフィクション的な現実離れ。
でもチップは、カラオケパーティーを開いた時には多くの友を主人公の部屋に連れてきました。これを見て、友達がたくさんある陽気な男だと誰もが思うでしょうが、、『タダで有料チャンネルのケーブルを繋いだ(違法)』ことによって友にした人たちばかりで、本当の友人とは言えません。チップは本当に孤独な男です。インターネット世界が充実した現在、彼に感情移入する人はたくさんいると思います。
ところで、この映画の後半はチップは完全な悪党になってしまいますが、果してチップだけが悪人でしょうか?
チップが紹介した女が売春婦だったと知ると主人公は怒りましたが、売春婦関係なしにその紹介した女と寝てしまった(セックス)ことは主人公の方に非がある。チップは、それでも主人公と仲良くしたいため色々やりましたが、主人公は「もう構わないでくれ」と怒る。恋人とまたくっつく機会を与えてくれたのは、チップなのは明らかです。これに対して怒る主人公にも非があった。つまり、この映画には勧善懲悪がない。
性善説(生まれた時みんな善人で、悪はあとからついてくる)を信じている方には、超おススメの映画です。
 
ちなみにこの映画は吹き替え版の方が笑えたり(「ケーブルガイだよ〜〜〜〜〜!!」とか)、狂気があるので吹き替えをおススメします。映画ビーン(ミスタービーン)なども吹き替え版の方が楽しいですし、(ドラゴンボールのフリーザの声の人出てきたり)実写だけどアニメ感覚で気軽に楽しめます。吹き替えの方が面白い作品って結構ありますよね。フィフス・エレメントとか。
 
 
 
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